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男性の体の仕組み

賢者タイム(射精後不応期)

はじめに

「賢者タイム」という言葉は、性的な意味以外でも一般的に使われる言葉です。
本来の「賢者タイム」とは男性が性行為の後に性的刺激に反応しなくなっている状態を指します。

賢者タイムは身近ですが、医学的な見地から、なぜ賢者タイムが起きるのか、賢者タイムを短くする方法はあるのかをみていきましょう。


賢者タイムとは

賢者タイムとは医学的には「射精後不応期:post-ejaculation refractory period」と言います。
ここでは、不応期として説明していきます。
これは男性に固有のものです。

男性は、性的に興奮 -> 射精(オーガズム)-> 不応期 ->(一度落ち着いて)-> 興奮というサイクルを繰り返します。
そのなかで、射精から再度興奮するまでの性的刺激に反応しない時間を「不応期」と言います。

20代での一般的な賢者タイムの時間は15分~20分程度と言われています。
ただし、年齢が上がるとともに不応期が長くなります。
若い間は、一晩に何回もできたのに年齢とともに回数が減る理由の一つは不応期が長くなることにあります。


賢者タイムのメカニズム

不応期の正確なメカニズムはいまだに分かっていません。
しかし、さまざまな要素が関連していることが分かっています。


射精をすると不応期が訪れる

ここで大切なのは射精=精液を出すこととオーガズム=快感は別です。
逆にいうと、オーガズムだけでは不応期は訪れません
このことから、いわゆる「ドライオーガズム=射精をせずにイク」は何度でも可能ということがわかります。


性ホルモンの影響

女性ホルモンであるエストロゲンや男性ホルモンであるテストステロンが関係しています。
いまだに研究中ですがこの根拠として2つあります。

1つは、前立腺癌の治療でテストステロンが非常に低く抑えられている方では、不応期が短かったこと。
もう1つは、性転換をおこなったエストロゲンを補充した方でも、不応期が短かったことがあげられます。

このことから、エストロゲンは不応期を短くし、テストステロンは不応期を長くする可能性が考えられています。


賢者タイムを短くすることはできるのか

では、賢者タイムを短くすることはできるのでしょうか。
つまり、より短期間で性行為をくりかえすことはできるのでしょうか。

医学的にいくつかの方法があります。


クーリッジ効果

一つの逸話をご紹介しましょう。 かつてのアメリカの大統領であるカルビン・クーリッジが、夫婦で養鶏場を訪れた際の話です。
クーリッジ夫人が「雄鶏はどれくらいの頻度でSEXできるのか?」と尋ねました。
ガイドは「何十回も」と答えました。
それに対して大統領は「SEXの相手は毎回同じ相手だったのか?」と尋ねると
ガイドは「毎回異なる雌鶏でした」と答えました。

このエピソードから性行為の相手が異なる場合には賢者タイム=不応期が短くなるという現象をクーリッジ効果と言います。
これは鶏に関するお話ですが、人でも、同じような現象が認められています。

クーリッジ効果を実践するということは、一度射精をしたあとすぐに別の女性と性行為を行うということです。
マスターベーションの場合でもこれは有効です。
つまり、とあるアダルトビデオでマスターベーションをした後に、別の女優のアダルトビデオであれば、より早く復帰することが可能ということです。
しかし、相手がいる性行為の場合にクーリッジ効果を実践することができるのは非常に特殊な場合でしょう。


バイアグラを使う

バイアグラや、バイアグラと同じED治療薬であるレビトラによって、不応期が16分から4分まで短縮したという研究があります。
これが実践的です。 レビトラ(ジェネリックの場合、バルデナフィル)と同様に、他のED治療薬であるバイアグラやシアリスでも有効です。


まとめ

  • 賢者タイムは男性の射精に伴って引き起こされる、性的刺激に反応しない状態のことです。
  • 賢者タイムは20代では約20分ほどで、年齢とともに長くなっていきます。
  • 賢者タイムを短くする実践的な方法としてはバイアグラなどのED治療薬を使用することです。

【参考文献】
Int J Impot Res . Jul-Aug 2009;21(4):221-7.
Journal Sexual Medicine Vol.6 Issue 9 P2376-2389
Sexual Medicine REVIEWs| VOLUME 4, ISSUE 2, P136-148
Evolutionary Psychological Science  volume 1,  pages195–200

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